STAR WARS エピソードⅢ | ご飯です!

STAR WARS エピソードⅢ

先行上映スターウォーズエピソードⅢ~シスの復讐~
をとうとう観る。夜の9時10分開場で、終わって時計を観たら、
もう11時40分をまわっていた。こんな夜おそくまで劇場で観たのははじめてだ。
それはさておき、
二年前、スターウォーズの面白さの虜になった。
今回の劇場公開を本当に楽しみにしていて、
思えば、二年越しの楽しみの実現とも言えるよなあと感慨深い。
悲しくも切ないストーリー、ユーモアと軽快なテンポ、見事なSFX、壮大なスケール、
魅力的なキャラクター、
まさに映画の醍醐味と魅力に溢れている。


スターウォーズは
アナキンスカイウォーカーという、
一人のジェダイの生涯を宇宙を舞台に描いた壮大な物語。
ジェダイはフォースをあやつる。
フォースというのは、万物に宿る力、とでもいうか、
神秘的で不思議な力。
宇宙には無数の生物や惑星があり、そこに
無数の種族が住むが、フォースをあやつるジェダイは
その中のほんの一握りである。
フォースにはライト面と暗黒面の二つがあり、
ジェダイはライト面、つまり愛、友情、などの良い心でなければなることができず
憎しみなどの、悪の心に支配されると暗黒面に落ちてしまう。
シスは昔から暗黒面のフォースを崇拝してきた。


アナキンは結局暗黒面に落ちてしまうのであるが、
その師となるオビワンケノービは、
かつての師クワイガンによって、
「フォースにバランスをもたらす選ばれし者」という予言されていたジェダイとして
クワイガンの死の前に、その後のことを託された。
アナキンを有能なジェダイとして教え育ててきた。
アナキンは感情の抑揚が激しく、
有能であったが、揺れ動く心の統制に苦しむ。
アナキンの心の動きは、人間的で共感するものがあり、
愛するものを喪失する恐怖や、
能力を正当に認められないという苦しみなどから、
心のゆれの振幅が大きくなっていく。
物語は切ないものになっていく。


シスの陰謀に巻き込まれていくアナキン。
暗黒面に引き込もうというシスの陰謀にはまってしまう。
暗黒面に落ちたアナキンとオビワンの壮絶な戦いはすごかった。
最後に悲痛に叫ぶオビワンの「選ばれしものだったのに!」は切ない。
シスの陰謀が憎いが、その後の話で
結局アナキンは「選ばれし者」であったのだと思う。
シスはアナキンの本当の力を見抜けなかったのだ。
その後に続くエピソードⅣ、Ⅴ、Ⅵは、
1977年の公開で、確かにSFXの技術などは格段の差ではあるが、
変わらずにとても面白い。むしろ、Ⅳ,Ⅴ、Ⅵの方が好きかもしれない。


今回のエピソードⅢ、ああ、ほんとに面白かった。
見所が随所にあって
今回も大好きなR2-D2が活躍したし、
ジョン ウィリアムスの音楽に感動した。
スターウォーズを観てきたものにならわかる随所に登場するユニークなキャラクター。
28年間に渡ってこんなすごい映画を作ったジョージ ルーカス監督は
天才であると思うし、私の人生にも夢と希望を運んできてくれた。
ほんとにありがとう。


子供の頃たくさんの面白い物語を読んだ。
夢中になって読んだ物語の世界、そしてそこにはいつも超人的で魅力的な
主人公が登場した。
子供の頃、父が岩波の
「世界少年少女文学全集」50巻を揃えてくれて、
私はそれを夢中になって読んだが、
確か第一巻目だか二巻目だかに、ギリシア神話とオデッセウスの話が収められていて、
なかでもギリシア神話は面白くて何度も読んだ。
ギリシアの神々は人間的で嫉妬や、怒りなども普通に持っていて、
神とはいえ、愛したものに愛されるということがなかったり、
嫉妬や反発やいろいろな感情を有しているのだった。
人間的で説教くさくなくて時には悲劇的な展開の中で、
そういう性格的な弱さやマイナス面から
姿を変えられてしまう話とか実際の自然界と結びつく話、
大熊座小熊座、蠍座などの星の話など、神話の世界観に
子供心にもそういうものが面白いと思った。

人生にはしようがないよなあ、と思うことが溢れている。
それらは生きている世界の中でそのままに存在している。
悪のささやきや幸福のしずくが複雑に人の感情に忍び込んで、悲喜劇が展開していく。
スターウォーズは子供の頃に読んだギリシア神話のような世界観と
似ているような気もする。
神話のような物語の世界が心の中に輝いて、
観終わった後は、神話の物語の世界から、
現実の世界に戻ってきてしまったようで、少々寂しくなっている。